漆喰の仕上げパターンPart2〜ツルツル真っ白だけじゃなかった!漆喰の多彩な表現力とは〜
こんにちは!しっくい娘です。
前回、漆喰の仕上げパターンとして「本漆喰押さえ仕上げ」「漆喰磨き」の仕上げをご紹介しました。(まだ見ていない方はこちらから↓)
今回はその続きです!
筆者がかっちょいーと思った仕上げを中心に、
どんどん行っちゃいます!
その3:漆喰磨き②(イタリア磨き・イタリアンスタッコ)
前回と同じく磨き仕上げですが、「イタリア磨き」というまた表情の違った仕上げがあります。ヴェネチアで考案されたのでヴェネチアンスタッコとも呼ばれるそうです。
こういうビビットなイメージってあまりないですよね?
写真を見ると奇抜かな〜?という感じもしますが、ご自宅に馴染む色味に変えてみたり、高級感があるのでエントランスやアクセントパネルとして少し使えるとグッとハイセンスな内装になりそうです!しっくい娘はこのまま絵画の代わりに飾りたいなーなんて思っちゃいます。
そのイタリア磨きがこちら(↓)
その4:漆喰磨き③(イタリア磨き・カルチェラサータ)
同じくイタリア磨きの手法で「カルチェラサータ」というものがあります。
日本語で「髭剃りの跡」という意味だそうです。よく見ると表面にポツポツと砂が浮き出ているんです。それが髭剃り跡に見えたんですね!
ネーミングがハイセンス。
そして仕上がりもハイセンス!かっこいい!
それがこちら(↓)
その5:大津磨き(土+漆喰)
色々磨き壁をご紹介しましたが、その中でも最高峰に位置付けられるのが大津磨き。
漆喰というより、色土にスサと少量の石灰を混ぜる「土もの」と呼ばれる分類ですが、せっかくなのでご紹介します。
同じ磨きでもピカピカ!というよりは柔らかくて上品な光沢という印象です。こちらは均一な光沢を出すのがとても難しく、全国でも少数の左官さんしか施工できないと言われているとっても貴重な仕上げ。
それがこちら↓
どうでしたか?漆喰の世界、広がりましたか?
自宅にはちょっと・・・と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、
お伝えしたかったのは、これだけ自由度の高い材料なんだよーということです!
今は既製品が溢れているので、
仕様決めといえば、プランナーさんからいただいたサンプル帳から色や柄を決める
というのが一般的だと思います。
でも漆喰に限らす左官材料である塗りものは、
その色や表情(テクスチャ)まで自由にオーダーできるというのがその魅力の一つでもあるんです。
一生に一度のお買い物、念願のリフォームであるはずなので、
どこか一箇所でも想いのつまったオリジナルにしてみませんか?
一言に「しっくい」と言っても、加える材料や色味、職人さんの技術で
こんなにも多彩な表情が出せる。上質で意匠性も高く、尚かつ消臭・抗菌・調湿などの効果があり人体に無害。これを選択肢の一つにしない手はない!!!
としっくい娘は思っております。
今日はここまで!
今度はDIYにも生かせる、パターン仕上げの種類をご紹介していこうと思ってます♪
お楽しみに〜〜
漆喰の仕上げパターン〜ツルツル真っ白だけじゃなかった!漆喰の多彩な表現力とは〜
こんにちは!しっくい娘です。
今回は漆喰の仕上げ(パターン)について。
みなさん、「しっくい」と聞いて思い浮かべるのは、
お城や古い町並みで見かける蔵などの真っ白でツルツルな壁ですか?
それとも最近おしゃれなカフェなんかで見かける、
模様の入って少し凸凹もあるようなパターン仕上げの壁ですか?
一言に「しっくい」と言っても、
調合や加える顔料、そして何と言っても職人さんの手腕で
仕上がりは無限に存在します!
そういう仕上げパターンは専門のデザイン書には掲載されているのですが、
web上だと案外その多彩な表現をまとめて紹介しているところってないんですよね。
せっかく「しっくい」までたどり着いたのに、その奥深さに触れられないなんて勿体無い!!!
そこでこれから新築を建てるという方、リフォームを考えているという方に、
漆喰のもつ多彩な表現力についてご紹介したい思っています。
事例を見ながら、「えっこれもしっくい!?」「こんなこともできるの!?」と、
ぜひご自宅への施工イメージを膨らませてください🎵
主に左官職人による仕上げですが、DIY漆喰を考えている方も参考になると思います!
その1:本漆喰仕上げ
まずはこれぞしっくいという感じ。
しっくいには、その耐久性や防火・耐火性能から日本では古くから外装に用いられてきた歴史があります。
時が流れても伝統建築を守り続ける壁。
なんだか特殊な建材のように感じますが、この大阪城に採用されたしっくいの製造元からなんとDIY用のしっくいも発売されています!
お城と同じ品質の壁が自宅で自分で塗れると思うと…魅力的ですよね。
【DIY漆喰】NURI2(ぬりぬり)~100%オーガニック家庭用漆喰~
その2:漆喰磨き(しっくいみがき)仕上げ
ザラザラでもツルツルでもなく、ピカピカの漆喰。
磨き仕上げという、職人技が光る仕上げ方です。
写真(下)は黒いものですが、朱色やもちろん定番の白でも。
とても手間暇のかかる仕上げでコストもかかりますが、最終的には鏡のように顔も映り込むほど平滑で美しく、塗り壁ならではの奥深さも兼ね備えます。
内装の一部分だけでもこういう仕上げを持ってくると、何年経っても惚れ惚れし、来客した人にも自慢したくなっちゃうと思います。
ただ、こんな仕事ができるのは全国でも限られた職人さんだけ。
もし興味のある方がいれば、お気軽にコメントくださいね。
続きの仕上げはまた次のブログにて。。
お楽しみに!
漆喰ってすごい!〜石灰のチカラPart2〜
こんにちは!しっくい娘です。
前回、漆喰の主原料である石灰の持つ力についてご紹介しました。
そのつづきを書いていきます。
まだ読んでいない方はこちらから↓
石灰石の持つすごい殺菌力・抗菌力については前回書いた通りです。
この石灰石を漆喰の原料として使うには少し手間を加えます。
工程としては
①高温で焼く
②水をかけて消化させる(→消石灰になる)
これにより石から粉体になります。
この粉体(消石灰)にノリ(「銀杏草(ぎんなんそう)」「つのまた」などの海藻)とスサ(麻、藁、紙などの繊維)と水を混ぜれば漆喰の完成!
ここからがしっくいのすごいところ。
それは、このような工程で粉となり漆喰へと変化した石灰が
壁に塗りつけた後で「元の石灰石に戻る」ということ。
えっ!??どういうこと??
↑こういうことです!
一度しっくいの原料になるために化学的に変化した石灰石は
再度、空気中の二酸化炭素を吸収しながら硬化(炭酸化)します。
なんだか難しい感じもしますが、
長い時間をかけて元の石灰石に戻っていくのです。
まさに、「呼吸する壁」。
一般的にクロスの張り替え時期は5年〜10年ですが、
しっくいは100年かけて石に戻ると言われています。
時間が経つほど強くなるんです。
しっくいに限らず、良いものは経年で劣化しないんですよね。
お金がかかるイメージもあるしっくいですが、
クロスをなんども張り替えるコストと手間を考えると、
案外トータルコストは変わらないんです。
コストだけでなく、
抗菌、消臭、調湿、VOC吸着、ホルムアルデヒド分解,,,
などなど付加価値を考えると良いことしかない。
本当に良いものなんです、しっくい。
今回は石灰のチカラPart2でした。
石灰ってすごい!しっくいってすごい!
と思っていただけたら嬉しいです!
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日本の住宅におけるクロスに対して漆喰の施工は1%なんです。
たった1%。
先進国でクロスが主流なのは日本だけ。
このブログの先には、1%の人がより漆喰を愛し、
残り99%の人が、
あれ?なんか漆喰いいかも!
と思ってくれる未来があるといいなと思ってます。
(しっくい業界では今後10%を目指すプロジェクトも始動しています!)
そのために、しっくいむすめはたくさん勉強して、情報発信していきます。
日本の住宅がより健康になることを願って。
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漆喰ってすごい!〜石灰のチカラ〜
はじめまして!しっくいむすめです。
このブログを目に留めていただき、心から感謝します。
日夜、いろいろな壁に想いを馳せております。
しっくいを中心とする塗り壁を、今改めて日本中に広めたいと思ってこのブログを始めました。
本当に本当に、いいものなので!
【漆喰】ってなんだか漢字からして堅苦しいので、読者の方に少しでも愛着を深めていただくためにこのブログでは時折【しっくい】という表記にします。
しっくいの主原料は石灰。
身近なものでいくと、運動場のライン引き。
あの白い粉が石灰(消石灰)です!
鳥インフルや豚コレラが発生した時、ニュースで白い粉を鶏舎などに噴射されているのを見たことがありませんか?
あれもそうです。
なぜか?
それは、石灰は強アルカリ性という性質でとても強い殺菌力、抗菌力があるからなんです!
少し漆喰ついて調べると「しっくい風」「しっくい調」なるものが溢れていますが、日本漆喰協会では漆喰の定義を定めていて「石灰が50%以上含まれるもの」とされているんです。しっくい自体の認知度が低い中、そんなこと知っているのは業界関係者(のなかでも知られていないかも)かよほどのしっくいマニアかこのブログを読んでくださったあなたぐらい!
ぜひ雑学として色々なところで語ってください。笑
それはさておき、石灰がすごい。漆喰の主原料は石灰。というところはご理解いただけたでしょうか。
さらにすごいのは、石灰は日本で唯一自給可能な鉱物資源ということ。そんな日本自慢の鉱物資源で作られる、意匠性と機能性抜群の日本伝統建材がしっくいなんです!
しっくいむすめは今、
あまりにもクロス主流の日本の住宅市場に改めて驚かされます。
それもそのはず。
だって安くて、施工も早くて、好きな色も柄も選べて、汚れたら気軽に張り替えられる。
世の中のニーズにぴったりなんです。
じゃあ漆喰は…??
4000年以上昔から日本で愛されてきたのに、
こんなにも美しいのに、
環境にも体にもいいことだらけなのに。
どうしてこんなに見かけないんだ。
日本の住宅におけるクロスに対して漆喰の施工は1%なんです。
たった1%。
先進国でクロスが主流なのは日本だけ。
そこには理由があるはずなんです。
まだまだ駆け出しのしっくいむすめは、
なぜ漆喰が1%の人にしか振り向かれていないのか。
その理由を突き詰めていきたいのです。
このブログの先には、1%の人がより漆喰を愛し、
残り99%の人が、
あれ?なんか漆喰いいかも!
と思ってくれる未来があるといいなと思ってます。
(しっくい業界では今後10%を目指すプロジェクトも始動しています!)
そのために、しっくいむすめはたくさん勉強して、情報発信していきます。
日本の住宅がより健康になることを願って。